2012年3月31日土曜日

さらば、ベルリン















敗戦直後のベルリンを舞台にした小説。ドキュメンタリー的な描写も多く、冷戦の兆しを思わせる4カ国で分断されたベルリン市街の状況がよく伝わる。
主人公はかつてベルリンに住んでいたアメリカ人の記者で、恋人を残したまま戦争中はロンドンで過ごす。ポツダムでの首脳会談に合わせてベルリンに戻った主人公は、そこでかつての恋人を探し出し、ソ連とアメリカのスパイ戦に巻き込まれていく。
複雑な伏線が絡み合い、読み応えのある重厚な作品です。重いエピソードが続く中で、 最後の数ページ、じんわりとした温かさに包まれた幸せを感じることができました。
そんな思いをもったまま、映画になった「さらば、ベルリン」をレンタルビデオ店で借りてきて見ました。換骨奪胎。見なければ良かったです。登場人物たちの名前だけが同じですが、 テーマもストーリーも全く別もの。小説の登場人物を被せて見ていると混乱を起こします。名前が同じだけに最悪でした。ケイト・ブランシェットは良かったけれど。

ジョゼフ キャノン
早川書房(2007/02)
ISBN-10: 4150411360
ISBN-13: 978-4150411367

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