ベルリンに住む家族の1919年、1933年、1945年の記録が三部構成で書かれている。中・高校生向きの本とされているが、相当覚悟を決めて読まないと最後までたどり着けないと思う。1冊1冊の本が分厚い。内容も時代背景をつかんでおかないと理解しにくいかもしれない。しかし、ぜひ読破して欲しい本である。生き方を変えうる力をもっている本である。一生のうちに、一度は呼んでおくべき本である。
私は、3冊目のベルリン1945を読みながら、涙が止まらなかった。頁をくくる度に、涙があふれて顔がくしゃくしゃになった。そして、ベルリン1919やベルリン1933を読むとはなしに、もう一度ペラペラと頁をめくってみた。反芻したかったのだ。悲しいとか悔しいとかいう感情で涙が出たのではない。感動して涙が出たというのはやさしいが、そういうレベルではない。涙を流すと言う自己表現でしか、この本を受け止められなかったのだ。それは、私自身が50代半ばであり、自分の人生をかさねることで、この本を理解できたからなのだと思う。
若い人たちはどのようにこの本を読むのか想像できない。しかし、若いうちに読んで、50代でもう一度読んでみて欲しいと思う。
主人公たちの強さや弱さを自分自身を重ねて味わうことの出来る本。そして、かく生きるべきだと勇気をもらえる本である。
クラウス コルドン、Klaus Kordon、
酒寄 進一
理論社 (2006/02)
ISBN-10:4652077718
ISBN-13:978-4652077719
