ベルリン・ダイアリー ナチス政権下1940−45
ベルリン終戦日記の作者が30代の女性ジャーナリストであり、飢餓と暴行の中での日常を冷徹に描いたのに対峙し、このベルリン・ダイアリーも20代前半の女性の戦時中での日常記録でありながらその内容に含む作者の強いメッセージが伝わってくる良書である。作者は20代前半の白系ロシア人でドイツに亡命してきた貴族の娘である。ロシア語を母語にしながら、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語を話せる才女で、ドイツ外務省に勤め、後のヒトラー暗殺事件(ヴァルキューレ作戦)に関係する人たちと日常を過ごしていた。本書は実際の日記であるため、その詳細は書かれることはなかったが、事件の緊張感が伝わってくる。爆撃で逃げ惑い、飢餓で食料を求めながらも、日記にはいたるところに美容院に行ったというくだりがある。それがリアルさを強く浮き上がらせる。
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